
Erro comum entre falantes nativos de português brasileiro

em 22 de Setembro de 2024
どんなささいなことがらについてでも、それを愛し、そのことについて調べたり、試したりしている一群の人々が必ずいる。そのような人々は通常、地球上の各地に散在してそれぞれの日々の暮らしを送ってはいるのだが、 やはりそのことについてのこまごました情報やささやかな発見を、ときに交換したりひかえめに自慢したくなるものである。そこで人々は、ウェブが発達するずっと以前 から、様々な方法によってお互いの存在を知り、定期的に集うことを約束しあった。人々は、そのことが好きで、ずっと好きであり続け、そして小さな縦穴を深く掘り続けている、という点だけ を共有している。
(福岡伸一『世界は分けてもわからない』講談社)
この文章を読んで、私は自分の好きなものについて思いめぐらせました。
私は「先生」とよばれる立場ですが、ハードコアパンクが大好きなんです。好きになってからもう25年以上経つと思います。
ブラジルではratos de porãoというバンドが日本(の愛好家の中)で有名です。ブラジルでも彼らのTシャツを着ている人をよく見かけます。
なにせ、25年前といったらインターネットが一般的ではなかったので情報は雑誌、レコード屋やライブハウスでもらえるフライヤー(folheto)だけでした。
雑誌は1ヶ月に1回しか発刊されないし、田舎の高校生だったのでレコード屋やライブハウスもしょっちゅう行けない。
だから雑誌は毎月暗記するほど読み込んだし、フライヤーは必ず全てもらって帰りの電車の中で一枚一枚丁寧に見ていました。
ハードコアパンクというジャンルなので、ライブに行くとこわそうなお兄さんばかりです。
当時は女性が、しかも20歳に満たない人がライブハウスに出入りしているのは珍しかったと思います。
それでも同じものを好む仲間として、なんとかこわそうなお兄さんの輪に入ろうと努力しました。
今なら何もこわくないんですが、当時は若かったので戸惑ってばかりでした。苦い思い出です。
今はブラジルに住んでいますが、たまに日本に帰ってライブハウスに行くと当時と同じ顔ぶれが揃っています。
数年ぶりに会ったにもかかわらず暖かく迎えてくれ、お互い小さな縦穴を昔も今も掘り続けていることを確認し、
また数年後に会えることを誓って別れます。共有できているのはハードコアパンクが好きだという一点ですが、
長い間切れない関係ができていることをとても誇りに思っています。